こんにちは。
甲府の歯医者、ばば歯科医院です。
近年、口呼吸が健康問題として注目されているのをご存じですか?ある統計では小学生の約半数が口呼吸の傾向があるとされており、その影響が懸念されています。口呼吸は単なる習慣ではなく、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。
口呼吸がもたらす健康への影響
- 呼吸器疾患へのリスク増加
口呼吸をすると、鼻を通さないために空気中のウイルスや細菌に対するバリア機能が失われます。鼻呼吸は吸い込んだ空気を温めて湿らせることで喉や気管を保護する役割がありますが、口呼吸ではこれができません。その結果風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなり、喉の乾燥や炎症を引き起こします。
- 姿勢の悪化
口呼吸は姿勢にも影響を与えます。しっかり胸を張って口で呼吸をするのは思っているよりも難しいものです。逆に、猫背の状態で口呼吸をすると、楽に呼吸できるのが分かります。これは、口呼吸が体幹の力を抜いた状態を助長するためです。この習慣が続くとコアマッスル(体幹を支える筋肉)が弱まり、姿勢が悪化してしまいます。
- 歯科的な問題
口呼吸は、歯並びや咬み合わせ、さらには歯肉炎などの歯科的な問題とも密接に関連しています。例えば、出っ歯(上顎前突)は口呼吸が原因であることが多い傾向にあります。また、異常嚥下癖(飲み込み方の問題)も口呼吸と深く関連しています。これらの問題は、結果として歯肉炎やその他の歯のトラブルを引き起こす可能性があります。
口呼吸の治療方法
口呼吸を改善するためには、まず専門的な歯科医の診察を受けることが重要です。特に、異常嚥下癖(舌癖とも言われます)や口呼吸の改善には、専門的なトレーニングが必要です。これらのトレーニングは「口腔筋機能療法(MFT)」と呼ばれ、歯科医師や歯科衛生士がマンツーマンで指導します。
しかしこのトレーニングに精通している口腔筋機能療法士はそう多くないため、対応してくれる病院を見つけることが重要です。「矯正歯科」や「小児歯科」を標榜している歯科医院はMFTに精通していることが多いため、歯科医院選びの一つの目安にしてみてください。
自己改善は難しい
インターネットでMFTを調べて自己流で実践することも不可能ではありませんが、専門家の指導なしで効果を得るのは難しいでしょう。適切な指導を受けることでより確実に口呼吸を改善し、健康な生活を取り戻すことができます。
まとめ
口呼吸は日常生活に潜むリスクであり、適切な対策が必要です。子どもたちの健康を守るためにも、口呼吸の改善に向けた行動を早めに始めることをお勧めします。
当院には育児経験のあるスタッフも多数在籍しております。お子さまの歯やお口の中のことで気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
〒400-0811 山梨県甲府市川田町537-1(石和温泉駅より徒歩20分)
ばば歯科医院 院長 馬場 清