口呼吸は万病のもと!

2017年02月24日

最近、口呼吸(口をぽかんと開けている状態)が、問題になっています。ある統計では、小学生の半分近くが口呼吸の傾向があると言われています。ではなぜ、口呼吸が問題なのでしょうか?

 

口呼吸が引き起こす体に与える害

その1:呼吸器疾患にかかりやすい。

鼻呼吸は空気感染による様々な病気(風邪やインフルエンザ)などのバリア(免疫系)になっています。また、鼻腔で吸気が暖められず、乾燥したまま気管に入るため喉を傷めやすくなります。

その2:姿勢が悪くなる。

試しに、しっかり胸を張ったまま口で呼吸をしてみようとしてみて下さい。多分非常に呼吸しずらいはずです。反対にだらーんと猫背で口呼吸をしてみて下さい。楽に呼吸できるはずです。つまり、口呼吸は体幹から力がぬけた状態の呼吸なのです。口呼吸が癖になると体の姿勢を維持する大切なコアマッスルと呼ばれる筋肉の弱い虚弱な状態になりやすいのです。

その3:(歯科的問題)歯並びや嚥下、咬み合せ、歯肉炎など。

代表的な例でいえば上顎前突(いわゆる出っ歯)の人は口呼吸が原因になっている事が非常に多いです。また、異常嚥下癖(正常でない飲み込み癖)は大半の小学生にみられるのですが口呼吸とは切っても切れない関係です。さらに歯肉炎を引き起こす等、様々なお口の問題の原因になっています。

 

口呼吸って治せるの?

まずは、専門知識のある歯科医院を受診することをお勧めします。
口呼吸を含め、異常嚥下癖(舌癖ともいいます)を治すには専門知識を持った歯科医や歯科衛生士が口腔筋機能療法(MFT)というレッスンを長期間にわたって、マンツーマンで指導していく必要があります。
口腔筋機能療法士は残念ながら多くはありません。指導してくれる病院を探すコツはまず「矯正科」であることです。矯正医であればMFTの事は知っています。ただし、実際にレッスンを受けられるシステムになっているかは病院によります。「矯正科」と併せて「小児歯科」を標榜していればMFTに取り組んでくれる可能性はより高いと思います。
患者さんが、自分自身でネットなどでMFTを調べて自分でやってみる事も出来ますが専門家の指導無しで効果を得るのは正直難しいと言わざるを得ません。

 

〒400-0811 山梨県甲府市川田町537-1(石和温泉駅より徒歩20分)

ばば歯科医院  院長 馬場 清